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俳優コラム

第4回外山史織コラム『成功に正解はない。メンタルトレーニングで見つけ始めた“私なりの形”』

メンタルトレーニング」と聞くと、どんなイメージを持つだろうか。心を強くするためのもの、あるいは心が弱い人が受けるもの。そんなふうに、少し特別なものとして捉えている人も少なくないかもしれない。

実は、私も以前はそうだった。けれど実際に受けてみて、その印象は大きく変わった。今では、メンタルトレーニングは『心を鍛える』ためだけではなく、自分自身を知り、心の状態を整えるためのものだと感じている。

メンタルトレーニングは特別なものではない

第4回外山史織コラム『メンタルトレーニングで気づいた自分と向き合う重要性』

私は最近、メンタルトレーニングを受けている。

以前の私は、「メンタルトレーニングは心が弱い人が受けるもの」だと思っていた。だからこそ、自分にはまだ必要ないものだと、どこか遠ざけていたのだと思う。

でも実際に受けてみると、それはまったく違っていた。

自分の思考の癖を知ることができるし、メンタルが落ちたときにも、「なぜそうなったのか」と一度立ち止まって考えられるようになる。考え方や物事の捉え方を少し変えるだけで、心が軽くなったり、もう少し頑張ってみようと思えたりすることもある。

ある時、「メンタルトレーニングは心の健康診断みたいなものだよね」と言われた。

私はその言葉に、すごく自然に納得した。

体の健康診断は受けるのに、心は後回しになりやすい

第4回外山史織コラム『メンタルトレーニングで気づいた自分と向き合う重要性』

健康的な人でも、定期的に健康診断を受ける人は多い。会社では福利厚生で年に1回受けさせてもらえるところも多いのではないだろうか。私も今の事務所に所属してから、ありがたいことに毎年健康診断を受けさせてもらっているし、最近は乳がんと子宮頸がん検診を受けたところだ。

でも、「心」に対してはどうだろう。

大手の会社にはメンタルトレーニングが普及してきているという話は聞くが、まだまだ身近なものとは言いがたい。

頭の中にモヤモヤを抱えていても、「まだ大丈夫」とやり過ごしてしまうことは多い気がする。

さらには、「気のせいだ」「ちょっと疲れているだけだ」と、自分に言い聞かせることもある。だからこそ、心の不調は壊れた後の対処法ばかりが知られていて、未然に整えるという発想はまだ広がっていないように思う。

だが、一度壊れてしまったら、回復するにはかなり時間がかかってしまうのではないだろうか。

メンタルが落ち込むことが、そもそも弱い人という扱いを受けるのが、私にはあまり納得がいかない。

落ち込むのは、それだけ全力で何かに向き合っている証でもあるからだ。

自分と向き合う仕事だからこそ

第4回外山史織コラム『メンタルトレーニングで気づいた自分と向き合う重要性』

俳優は繊細な人も多い。コンスタントに仕事が得られるようになるまでは、終わりのない就職活動のようだと感じることもある。そんな中で、自分のメンタルをどう保つか。そのための考え方や対処法を、どれだけの人が持っているのだろうか。

俳優という仕事をしていると、自分と向き合う時間がとても多いのは確かである。

演じる役のことを考えている時も、自分の経験を手がかりにすることがあり、役によっては自分の傷を少し開いて向きあおうとすることもある。

人を深く知る作業は、自分の内側にあるものを見つめることと切り離せないように思う。

しんどいなと思う夜が続いていても、「自分でなんとかしなきゃいけない」と思い込んでいた。当時の私には、それ以外の選択肢がなかった。

うまくいかない理由を探して、足りないところを見つけて、また頑張ろうとして、少し疲れる。

そんな無限ループの中にいた時「他の人の意見を聞いてみよう」と思えたことがメンタルトレーニングを受けようと思った最初のきっかけだった。

自分の人生を突き進む中で、常に頼れる人が側にいてくれるのはとても心強い。

頼ることは、恥ずかしいことではない

第4回外山史織コラム『メンタルトレーニングで気づいた自分と向き合う重要性』

週に1度のセッションの中で、心が震えた言葉があった。

「成功に普遍例はない。成功へのプロセスは10人いれば、10通りあるんだよ」

当たり前のようで、見えていないことだった。確かに、勝ち方はみんながみんな一緒なわけじゃない。私には私なりの強みがあり、私には私なりの成功パターンがある。今は、トレーナーと一緒にそのパターンを増やすために、私なりのマインドセットを試している段階だ。

変わろうとしない限り、変わることはできない。けれど、自分を客観的に見てくれる人の言葉は、新しい発見をくれる。自分の癖や失敗のパターンを知ることで、変えられることもある。

頼ることは、恥ずかしいことではない。手を差し伸べることから始まるものが、たくさんあるのだ。

今まで“当たり前”だと思っていた考え方が、選び直せるものだと知るだけで、少しだけ楽になるかもしれない。

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